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マーシャラー
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マーシャラー
「マーシャラー」という言葉を、たぶん聞いたことはないだろうな。もし知っているなら、かなりの業界通。マーシャル(marshal)とは「所定の位置につかせる」という意味で、着陸後の航空機をスポット(駐機場)まで誘導する人がマーシャラー。あのジャンボ・ジェットが自分の指示どおりに動くなんて、考えただけでもすごい!
「マーシャラー」とは、旅客機を手信号でパイロットに合図を送り、正確な位置に誘導する職業です。
しゃもじを大きくしたような「パドル」を両手に持ち、それを使って手旗信号のようにパイロットに合図を送る。マーシャラーのほかにも、両翼が約70メートルもあるジャンボ・ジェット機が車や建物にぶつからないようにチェックするウイングウォッチ2人と、タイヤの停止位置をマーシャラーに指示するチョークマンがいる。つまり、この4人の連係プレーがあって初めて、航空機をスポットに安全に停止させることができるというわけ。ところで、入社してすぐにマーシャラーになれるわけじゃない。ハンドリング会社に入社した後、貨物の積み下ろしやウイングウォッチを経験し、さらに社内の学科試験と実技試験に合格した者だけが、マーシャラーという専門職に就ける。巨大な航空機を、自分の思いのままに誘導する面白さ。最近はマーシャラーになりたくてハンドリング会社に就職する女性も増えている。
航空機が空港に到着する。乗客が降り、貨物が降ろされる。数時間後、その航空機は新しい乗客と貨物をのせ、次の目的地へと飛び立っていく。この間の一連の作業はグランドハンドリングと呼ばれ、たくさんの地上スタッフが活躍している。その多くは乗客の目に触れることはない裏舞台の仕事だけれど、これらのスタッフの努力があってこそ航空機は無事出発できる。そう考えればマーシャラーの仕事は、やりがい十分!
マーシャラーは航空機を停止線にピタリと止めなければいけない。少しぐらい外れたっていいじゃないと思ってしまうけれど、それがダメなわけ。駐機位置が少しでもずれると、ボーディングブリッジが装着できなかったり、地上に埋まっている給油のホースがつかなくなる。ところが、パイロットによって走行のスピード加減が微妙に違うから、自分では完璧に止めたつもりでも、惰性でゴロゴロと前に出ちゃったりする。そこは、マーシャラーの「パドル」さばき次第。経験に培われた技術が物を言う。
マーシャラーを担当した後、さらに経験を積んでトーイング担当者へとステップアップ。ちなみに最近は、コンピュータで航空機の位置をモニターしながら、自動的に誘導するシステムが開発された。外国の空港ではすでにこれを導入しているところもあるが、日本では安全を最も重視しているので、これからもマーシャラーの活躍が期待されている。
マーシャラーがオススメなのは、なんといっても飛行機好きな人です。飛行機に間近で触れることができるこの仕事は、飛行機好きにはたまらないでしょう。また、季節関係なく屋外での仕事になるため、体力に自信のある人には向いている仕事と言えます。
航空機の特性を知り尽くしていて、専門的な技術を必要とされるマーシャラーになるには、社内で訓練を受け、試験で合格する必要があります。また、飛行機の誘導だけでなく荷物の取り卸し運搬等多くの仕事があるため、それらを行いながら実務を学び、社内資格を取ることで、マーシャラーになることができます。パイロットが目で確認できない停車位置に、数センチという単位で飛行機を誘導するのは、マーシャラーの役目です。そのためには、パイロットとの信頼関係も必須になります。
TOEIC / 国際航空貨物取扱士 / 手話技能検定
ホスピタリティツーリズム専門学校のグランドハンドリングコースでは、現場経験豊富な講師陣のもと、グランドハンドリングや空港規則について実践的に学ぶことができます。また職場体験や企業実習にも力を入れており、現場の仕事を直接見学するという貴重な経験をすることもできます。