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トーイング
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トーイング
トーイングというのも、聞き慣れない単語だと思う。英語でtowingとは、「引っ張る」こと。何を引っ張るかといえば、航空機を引っ張る。一般に自力では後方に走れない航空機を空港内で移動させるときに、トーイングカーで機体をけん引するというわけ。経験と知識をもったスタッフだけができる職人技だ。
「トーイング」とは、トーイングカーを使って航空機を別のスポットや格納庫まで引っ張っていく職業です。
マーシャラーと同様、トーイングの仕事もチームを組んで行う。両翼がぶつからないようにチェックする翼端監視係、航空機のコクピットの中に入ってギア(タイヤのこと)やブレーキ操作を行うブレーキマン(パイロット以外にも、無数のスイッチ類を扱える人がいるとは驚きY)、そして航空機のノーズギア(前輪)に取りつけたトーイングカーで航空機を引っ張るタグマン。この3人の連係が大切だ。トーイングの仕事をするためには、社内試験に合格しなければならない。マーシャラーを経験した後、翼端監視係、ブレーキマンとして経験を積み、真打ちのタグマンになる。いちばん若いタグマンでも入社6年目ぐらい。知識と技術と経験が必要な仕事、と覚えておこう。
「たとえ地上であっても、ジャンボ機を自分で動かせる面白さ。ジャンボ1機で280億円もするんですからね」と先輩はこともなげに言うけれど、けん引の仕事はハイテクニック。例えば、整備のためにハンガー(格納庫)に航空機を入れるとき。ハンガーの中はびっしりとやぐらが組まれていて、ほんのちょっとずれただけで、機体をこすってしまう。さらにピタッと定位置に止めないと、整備のための機材が付かなかったりする。けん引免許が必要。ただし、採用時に必要というわけではなく、入社してからでも十分間に合う。その誤差はわずか5センチ。両翼70メートルあるジャンボ・ジェット機を少しずつ動かして、ずれたら、また最初からやり直す。一発で決められたときは、本当に気持ちいい!
空港ではひっきりなしに航空機が離着陸する。タグマンは、管制塔とつねに無線で交信しながら、機体を引っ張らないといけない。管制塔の指示を受けながらトーイングしていく。でも、自分の判断力も重要。例えば、トーイングカーが壊れたとする。別のを呼ぶのか。それともこのまま続行できるのか。前方からは出発機が、後方からは到着機が次々と来ている中を、かいくぐってトーイングしているわけだから、迷惑はかけられない。こうした局面で、パニックになってしまうようでは失格。
トーイングは、つねに技術と知識を磨いていかなければならない仕事。トーイングカーには速度の遅い車両と速いのがあって、速い車両を運転するにも、別の社内試験が待ち構えている。にハンガーから航空機をスポットに持ってくる仕事もある。ちなみに、成田空港の場合、今後滑走路が増えても、スポット(駐機場)は増えない。トーイングの仕事はますます忙しくなりそう。
直接機体を誘導路まで押し出すプッシュバックいう作業は、航空機の誘導の中でも、最も緊張感を持たなければならないトーイングが任される中心業務です。自分の仕事に強い責任感を持つことができる人であれば、この業務を任されるトーイングに向いているといえるでしょう。
トーイングになるには、社内訓練を受けた後の社内試験で合格しなければなりません。両翼などが周囲の物にぶつからないように細心の注意を払いながら、航空機をけん引します。誘導路に運ぶだけでなく、離れた格納庫まで運ぶこともあります。また、マーシャリング、荷物の取り卸し、機内清掃なども業務として含まれることが多く、これらを迅速に行うには、経験とチームワークがとても大切になります。
TOEIC / 国際航空貨物取扱士 / 手話技能検定
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