高校進学後の進路をどうするのかは、本来子供自身が決めるべきこと。でも当事者である我が子が進路のことで悩んでいたのなら、親としてはどうにかして力になってやりたいものですね。では、実際にどのようにしてサポートするのがいいのでしょうか。ここでは、具体的な方法とアドバイスのポイントを解説していきます。
ゆっくり話す時間を作ろう
高校生というのは、同年代の友だちとコミュニケーションをとることがとにかく楽しい時期ですから、親子で会話をする時間が減ってしまうのは仕方のないことでしょう。とはいえ、高校卒業後の進路は我が子の将来を左右する大切な分岐点なので、ここは時間を作ってでも子供としっかり向き合って話をする必要があります。 例えば、夕食後の時間にそれとなく話を切り出してみましょう。家事をしながら話を聞くのではなく、「あなたの話を聞く準備ができていますよ」という姿勢を見せることで、お子さんは安心して自分の話を伝えることができるはずです。もし改まって話をするのが気恥ずかしいのであれば、車で2人きりになったときなどに話をしてみるのもいいでしょう。
子供の意見を引き出す
子供の進路について話をするときは、子供が思っていることを正直に話せるようにしてあげることも親の務めです。まずは、とにかく子供の話にじっくりと耳を傾けてみましょう。 「聞くこと」というのは「待つこと」に等しいです。子供がひと言話すたびにあれこれ聞き出そうとするのではなく、子供が主体性を持って、自分の意思で自分の考えを話すのを親は忍耐強く待つことが大切です。 そうすることで子供は、「お父さんとお母さんは、自分の話をきちんと聞いてくれている」という安心感を持ち、自分の気持ちを素直に話せるようになっていきます。そして、親は子供が将来やりたいこと、子供が熱中していることなど、子供の話の中から進路に繋がるヒントを見付けてあげるといいでしょう。
親だから見える子供の適性
子供が将来何をしたいのか、どんな職業につきたいのかが分からず進路を決めかねているのなら、生まれたときからずっと見守ってきた親ならではの視点でアドバイスをするのもいいでしょう。 「あなたは、小さな頃から人前で話をするのが好きだった」、「あなたは人を喜ばせることが好きだった」、「工夫をしていろいろな遊びを思いつく子どもだった」など、小さい頃の思い出を話しながら、我が子がどんなことが好きで、どんなことに興味があったのかを伝えてみましょう。そうすることで、子供は自分では気がつかなかった新しい進路の可能性を見付けることができるはずです。
親が子供にすべきアドバイスとそのスタンス
これまで社会に出てさまざまな経験を積んできた私たち大人は、子供の夢や将来の希望に対して、ついつい現実的な言葉を使って批判的な意見を述べてしまいがちです。しかし、子供が進路について悩んでいるときには、そういった否定的な言葉は返って子供の心を頑なにしてしまうものです。 子供にアドバイスをする際は、「私はあなたと同じ方向を向いていますよ」という姿勢を見せることが大前提。子供の不安な気持ちや悩みに寄り添い、同じ方向を向いて解決の糸口を探すことが、子供にとっては何よりも心強いことだからです。子供に伝えたいことがある場合は決して強要するのではなく、「これはあくまでも自分の意見だけれど」というスタンスで、自分が考えていることを伝えるようにしましょう。 今回は、高校生の子供にすべき進路のアドバイスについて紹介しました。進路について子供が悩んでいる場合は、上記の内容を参考にアドバイスをしてみるのはいかがでしょうか。